
美容室開業の前にまずは知っておきたい4つのこと
目次
実は盲点??独立・開業の3つの方法
美容師さんの最大のゴールとも言える美容室の開業。
開業すると決めたら、多くのリスクを負って開業まで頑張らないといけないのでしょうか?
現在では、自分でオリジナルサロンを開業するだけでなく、複数の選択肢から開業のスタイルを選べるようになっています。
オリジナルサロン
【特徴】自分の思い通りのサロンをつくることができる
美容室を開業するとなったら、1番最初の候補に上がってくるのが、この「オリジナルサロン」という選択肢です。
オリジナルサロンは美容室開業に必要なすべてのことを開業者が負担することで店舗をつくっていく方法です。
その中には、物件の取得費用や店舗の内外装改修費、器具設備や広告宣伝費(ホットペッパービューティーなどの)などがあります。
さらに1人で始めるのでないなら、スタッフを雇うことも必要です。
サロンのテーマから、どんなサロンとして育てるかまで、完全に自分の思い通りにつくることができますが、初期費用も多くかかり、うまくいくかどうかは開業者の手腕次第になります。
さらに雇用に対する責任も生まれ、経営をしたことのない美容師さんにはハードルが高い開業の仕方と言えます。
<LINK:美容室経営の入門〜独立の前に押さえるべき美容室の経営ノウハウ-COMING SOON>
■オリジナルサロンがおすすめな人
出店の計画や店舗の経営にかかわることすべてを自分の思い通りに創りたい人
開業資金を潤沢に用意出来る自信のある人(初期資金と運転資金)
サロン経営の経験や知識をしっかりと持っている人
雇用者を守る覚悟がある人(スタッフを雇う場合)
のれん分け/フランチャイズサロン
【特徴】経営のノウハウやネームバリューを活かした経営ができる
のれん分けスタイル
美容師が自分の働いている美容室を本部会社と契約し、自分のサロンとして開業する方法を「のれん分けサロン」と言います。
この仕組みで莫大なサロン数になっているのが、Aguグループさんです。
こののれん分けサロンとオリジナルサロンの違いは、
本部の経営ノウハウやブランドを使用して集客や採用などに取り組める
=経営がしやすい
ということです。
ただオリジナルサロンと同様、店舗のOPENにかかわる初期費用の負担は、開業者となる場合が多いです。
さらに、その経営ノウハウやブランドを使用するかわりに、「ロイヤリティ」というものが発生します。
初期投資のコストを負担するというリスクは負うことになりますが、すでに名の知れたブランドの名前で集客や採用ができるので、立ち上がりがうまくいく可能性が高いです。
■のれん分けサロンはこんな人におすすめ
今働いている美容室を気に入っている人
開業資金を潤沢に用意出来る自信のある人(初期資金と運転資金)
経営のサポートを受けたいと思っている人
フランチャイズスタイル
のれん分けと同様の仕組みにフランチャイズサロンというものがあります。
カンタンに言ってしまえば、2つの違いは自分が勤めたことがあるサロンかどうかです。
フランチャイズサロンものれん分けサロンと同様に、開業資金は開業者が負うことになりますが、経営のバックアップは受けることができます。
ただ、のれん分けサロンと違って気をつけることは、一度も勤務したことがないサロンとの契約になるので、思い違いから契約トラブルになる可能性もあります。
そのため、加盟の際には自分の思いと違うところがないように、しっかりと契約書を確認するようにしましょう。
<LINK:フランチャイズの仕組みを単純解説-COMING SOON>
■フランチャイズサロンはこんな人におすすめ
経営ノウハウやブランドが優れたサロンを利用して開業したい人
開業資金を潤沢に用意出来る自信のある人(初期資金と運転資金)
経営のサポートを受けたいと思っている人
パートナーシップサロン
【特徴】最近注目の投資家と美容師のパートナー関係
こちらは開業の資金を負担する人と、実際に店舗経営をする人が分離している形態です。
基本的な運営受託型のサロンでは、開業者が実際の店舗運営を行い、投資家が初期投資や店舗経営のサポートを行います。
この場合には、開業する美容師さんは初期投資をカットできるので、非常にリスクの少ない開業方法と言えます。
ただ、もちろんサロンの運営には大きな責任がありますし、売上をあげることが出来なければ利益を得ることはできません。
投資家の方は、実際に店舗を運営することはありませんが、投資しているわけなので、しっかりとしたリターンを望んでいます。
開業者は、ただお金を払ってくれる投資家という感覚ではなく、サロンが軌道に乗るまでしっかりと経営のサポートをしてくれる信頼のおける関係がある投資家を探さないといけません。
この関係で気をつけることは、運営受託に関するパートナーシップ契約をどのように結ぶかということです。
サロンの経営を円滑に行うためにも、契約書をしっかりと作成し、お互い不利益とならないような内容にしないといけません。
特に、運営目的やお互いの役割の明確化、利益の分配方法、契約満了条件など金銭的な問題が起こらないように決めておく必要があります。
■パートナーシップサロンはこんな人におすすめ
経営のサポートを受けたいと思っている人
経営力や資金力のある投資家との関係を持っている(持てる)人
失敗事例から学ぶ立ち上げをうまくやる方法
OPEN前なのに凡ミスで出店がおじゃん…開業したばっかりなのに準備不足で即閉店…
多くの労力や資金、時間をつかった開業を成功させるために開業の先輩たちの失敗事例をおさらいしましょう。
先輩たちが失敗したケースはこれだ!!
自己資金が足りず融資がおりない失敗
開業を断念せざるを得ない失敗で特に多いのが、自己資金が足りないことで借り入れができずに資金不足となってしまうケースです。
借り入れをするために、事業計画書を頑張ってつくっても審査基準がを満たすことができなければ、融資を受けることはできません。
お金は開業のための初期投資にのみならず、運営をしていく上での運転資金も考えないといけません。
これぐらいでいけるだろうとたかをくくっていると、仮に借り入れが成功したとしても、運転資金の不足で開業してすぐ廃業なんてことにもつながってしまうので、資金に関しては辛くみるようにしましょう。
<LINK:資金調達はこう考える~店舗経営で考えるべき資金の話-COMING SOON>
どうしても資金が準備出来ない場合は、運営受託型のサロンを一緒にやってくれる投資家の方を見つけるといいかもしれません。
物件契約トラブルで失敗
美容室のOPENにはかなりの準備と時間とお金がかかることはいわずもがなです。
ただその中でタイミングを間違えると取り返しのつかないこととなってしまう失敗があります。
その1つとしてよく出てくることが「物件契約でのトラブル」なのです。
よく発生してしまうのは、物件のオーナーさんと開業者の契約希望のタイミングがずれてしまうことです。
開業者が融資を受ける場合は、物件契約をしてから、融資の審査に移っていきます。
しかし、そこで融資が下りないということになれば開業そのものが怪しくなります。
ただ物件オーナーさんからすれば、できるだけ早く契約を結んでもらって、賃料を払ってほしいのです。
そのため最終的に他の人と契約をされてしまい、契約ができないというケースが発生してしまうのです。
こういったことにならないように、審査などを含めた開業までのスケジュールや重要書類を、しっかりと準備しておくことが大切です。
開業資金が足りずに断念失敗
これもよくあるのが、予定よりも初期投資がかさんでしまい、資金が底をついてしまう失敗です。
原因はいろいろとありますが、1番は見積もりの甘さです。
物件取得や内外装の改修費は金額が大きいです。
しかもはじめての開業となればわからないことも多く、甘い見積もりで大幅に予定金額を超えることがあります。
こういった見積もりなどは、通常の美容業務とはかけ離れていて、なじみのないことですから、入念に準備することが重要です。
まさかの黒字倒産失敗
黒字倒産とは、その名のごとく黒字なのに倒産してしまうケースです。
帳簿上の利益は出ていても、手元のキャッシュ(現金)がなくなってしまうと父さんとなってしまうのです。
このケースでよく見られるのが、利益のほとんどが返済にまわってしまうケースです。
これは当初の見積もりも甘さから、運転資金が足りなくなってしますケースの1つです。
美容室で働いている間は、どのように店舗経営がなされているのかは完全には把握できません(店長だとしてもあくまでも雇われている状態)。
しっかりと「お金」について学んでおくことが重要です。
初期費用の見積もりが大筋大丈夫かどうかは、この2つで判斷することが可能です。
初期投資の返済プラン
利益を出していても、返済プランが悪ければサロンに残る現金は少なくなってしまいます。
1月の返済金額が多かったり、返済期間がむやみ長かったりすると、うまくいかないケースが多いです。
サロンが安定して成長していくのに必要な現金やそのプランをしっかり練っておきましょう。
<LINK:初期投資費用の考え方ーCOMING SOON>
<LINK:収支プランの考え方と作り方ーCOMING SOON>
家賃比率
美容室を経営していく上では、人件費がもっとも大きなコストになりますが、続いて大きいのが家賃です。
人件費が40~50%ほどかかることが一般的なので、家賃比率は10%ほどに抑えておきたいです。
家賃は毎月固定費としてかかってくるものなので、この負担が大きいとサロン経営に大打撃となってしまいます。
スタッフが集まらずに予定の売上が立たない
計画していた雇用数を達成できずに、予定の売上が立たないというケースもあります。
集まるスタッフの数を念頭に予算などを組んでいるはずなので、それが集まらないと経営がスタートから難しくなることもあります。
現在、美容師の採用状況はかなり厳しくなっています。
いいなと思っている美容師が、他の美容室行ってしまったり、来ると決まっていた人が、実は他の美容室も見ていて、そっちに行ってしまうなんてこともあります。
十分余裕をもった採用計画をたてることと、いいと思った人に必ず来てもらえるようなお店の良さを伝えておきましょう!
<LINK:美容室OPENまでの流れ一覧COMING SOON>
<LINK:あなたのお財布を助ける役に立つ助成金COMING SOON>